さんぽ日和

翻訳者・翻訳コーディネーターが日々の散歩中に考えたことを書いています。家族のこと、仕事のこと、自分の身の回りで起きたこと、いろいろなことを考えながら歩いています。

思いがけない贈り物

ちょうど家族でクリスマスパーティをしていた先週末の夜のこと。

いつもお世話になっている会社の方から荷物が届いた。ダンボールに入っていてずっしり重い。

「ん?仕事の資料?」

一瞬あれこれ思い返してみたけど、埒があかないことに早々に気づき中身を見てみると、それはひとつひとつ丁寧に新聞紙にくるまれた野菜だった。同封されていた手紙には、「事務所の近くの畑で採れた野菜のお裾分けをいただいたので、そのまたお裾分けです」とある。

野菜を包んでいた新聞紙はどれも少し湿っていて、新鮮なものだとすぐに分かった。

一つは里芋。土がついたままで美味しそうなのがごろごろと。見た瞬間に味噌汁の具にしようと決めた。とにかく冬はいつだって根菜入りの味噌汁が恋しい。

もう一つの野菜は・・・何だろう、これは。見た目は大根に似ているけど、大根より明らかに短くて、色が薄紫。恥ずかしながら名前が分からず、“紫 大根”でGoogle検索してみた。・・・紫大根。良かった、エシャロットみたいなトリッキーな名前じゃなくて。

ついでにレシピも見てみると、サラダや甘酢漬けにして食べることが多いらしい。一般的な大根は煮物にしたときのトロトロ感が大きな魅力だけど、こちらは生のシャキシャキ感が売りのようだ。胃腸が疲れ気味になる年末年始には一層ありがたい。

 

早速次の日から着々といただいている。もちろんどれも美味しい。

そうだ、紫大根の甘酢漬けは両親にも持っていこう。そう思ってふと、自分で作ったわけじゃないのに、紫大根と言う名前すら知らなかったのに、「美味しいでしょ?」と自慢したい気分になっているのに気付く。変だけど、まあいいや。きっと喜んでくれる。

 

例えば “お歳暮”とのしが付いているような贈り物だと、お返しのことを瞬時に考えてしまうのだけど、思いがけず新鮮なお野菜が届いたことが純粋にものすごく嬉しかった。

すべて大切にいただきます。ありがとうございました。

この野菜を作ってくれた方にもいつか直接御礼を言えたらいいな。